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Constellation artwork © Johan Meuris / Stellarium — Free Art License (recolored & repositioned for display)
ちょうこくぐ座は、冬の宵に南の低い空へ顔を出す小さな星座です。面積は125平方度で88星座中81位、小さいほうから数えて8番目。いちばん明るいα星でも4.44等で、4等星2つと5等星2つのほかは6等前後かそれより暗い星ばかりです。うさぎ座の南、東(左)のはと座と西(右)を流れ下るエリダヌス座の尾にはさまれ、星座線は北のγ1星からβ星、α星、南のδ星へと4つの星を結んだゆるい折れ線だけ。彫刻家の「のみ」を立てたような姿です。
18世紀半ば、フランスの天文学者ラカイユが喜望峰で南天を観測して設けた14の近代星座のひとつです。1756年刊の南天星図ではフランス語で「レ・ビュラン(彫刻刀)」、1763年の星表ではラテン語で「カエルム・スカルプトリウム(彫刻家ののみ)」と記され、1845年からは一語のカエルム(Caelum)と呼ばれています。
目立つ星も星団・星雲もほとんどなく、メシエ天体もありません。そのぶん研究の対象は遠くの銀河で、約30億光年のクエーサーHE0450-2958は2005年に「母銀河のないクエーサー」として話題になりました。
南中は1月中旬の午後9時ごろ。12月なら午後11時、2月なら午後7時ごろが同じ高さです。目印はオリオン座のリゲルと、その南のはるか下で輝くりゅうこつ座のカノープス。リゲルからカノープスへ視線を落とし、その線の西(右)側、うさぎ座の南およそ20度、はと座のファクト(α星)から西へ10度あまりのあたりに、4等星と5等星がまばらに散る場所があります。そこがちょうこくぐ座です。
星座線は全長10度あまりで、北のγ1星からβ星、α星と南へ下り、α星の南西のδ星で終わります。東京付近では、南中してもγ1星で高さ約19度、β星で約17度、α星で約12度、南端のδ星は約9度と、地平線からわずかしか上がらず、街の空ではまず見えません。北緯41度より南なら全体が見えるので、本州以南では全域、北海道では南部で全体が顔を出します。
南の地平線まで開けた暗い場所で、月のない、空気の澄んだ冬の夜をねらいましょう。リゲルとカノープスのあいだを双眼鏡でゆっくり南へ流すと、オレンジ色のγ1星と白いα星がつかまります。
ちょうこくぐ座に神話はありません。ラカイユは南天の星のない領域に、当時の科学と技術を象徴する道具の星座を14置きました。ちょうこくぐ座はそのひとつで、ラカイユ自身の注記では、先のとがった彫刻刀「ビュラン」とエッチング針「エショップ」の2本を、リボンで結んで交差させた図と説明されていました。のちの星図で道具はしだいに簡略になり、いまは1本の「のみ」として扱われています。
1801年のボーデの星図『ウラノグラフィア』では名前が複数形の「カエラ・スカルプトリス」になっていましたが、定着しませんでした。1844年にジョン・ハーシェルがラカイユの星座6つの名前を一語に短くすることを提案すると、そちらが受け入れられ、1922年に国際天文学連合で88星座のひとつと定められました。
日本語名は1910年に日本天文学会が「彫刻具」と定め、1952年のひらがな表記への統一で「ちょうこくぐ」となりました。彫刻家の仕事場をかたどった秋の星座、ちょうこくしつ座と一字違いで混同しやすいので、道具のほうが「具」と覚えておくと便利です。
α Cae — 4.44等、約66光年と近い白いF型星で、質量は太陽の1.5倍ほど。6.6秒角ほど離れて12.5等の赤色矮星の伴星があり、およそ1,100年かけて主星を回る連星です。主星は明るさが0.03等ほどゆれている疑いがあり、「たて座δ型」の変光星かもしれないと考えられています。
γ1 Cae — 星座の北端にある4.55等のオレンジ色の巨星で、距離は約180光年。3.2秒角ほど離れて8.1等の伴星が並ぶ二重星で、小型の望遠鏡で2つに分かれます。すぐ南わずか0.2度には同じγの符号をもつγ2星があり、変光星名X Caeで呼ばれる6.3等のたて座δ型変光星です。3.25時間の周期で0.1等ほど明るさを変えます。
β Cae と δ Cae — β星は5.04等、約94光年のF型星で、1日足らずで1回転する速い自転星です。南端のδ星は5.07等の青白いB型星で、距離は約700光年と星座の中でけた違いに遠く、質量は太陽の7倍ほど。星表では変光の疑いのある星とされています。4つの星はたまたま同じ方向に重なって「のみ」の形を作っているだけです。
HE0450-2958 とご近所の星 — 約30億光年のクエーサーで、2005年に「母銀河が見つからないクエーサー」として報告されましたが、その後、母銀河は小さくコンパクトでクエーサーの光に埋もれていたと考えられるようになりました。太陽系の近くでは、約65光年の赤色矮星LHS 1678に地球より小さい惑星が3つ見つかっています。
ちょうこくぐ座は、ゲームでは4ステージ構成の星座。α星から始まり、南西のδ星、北へ戻ってβ星、最後に北東のγ1星へと、のみの刃先から柄へ向かって灯していきます。星座の登場順はプレイごとに変わり、日本で見つけにくい星座ほどゲームでも出にくくなっています。
主役ギミックは 板隕石(SlabMeteor)。通常の丸隕石に混じって横長の板状隕石が出現し、のみで削り出した木片のように通り道を横切ります。横幅が広いぶん迂回には余裕のあるスペースが要るので、板の進路を見てから引力場の位置を決めましょう。α星からδ星への序盤は距離が短く、板が抜けた直後に引力線でまっすぐ投げるだけで届くことが多く、ここで手数を節約できます。
後半には パルサー と 重力流(Stream) が加わります。最後のβ星からγ1星へは、実際の空でも星座の中でいちばん離れた区間で、盤面でも最長の投擲です。パルサーの点滅と同心円リングで次の発射を読み、「無音時間」に流れへ乗って距離を稼ぎ、ゴール手前で小さな引力場に受け止めさせる二段構えが安定します。パルスに押し出されても破壊はされないので、引力場で軌道を引き戻せば立て直せます。
ちょうこくぐ座を本編で描いて、集めよう
PLAY GRAVITY WEAVER| 星名 | バイエル符号 | 等級 | スペクトル型 |
|---|---|---|---|
| α Cae | α Cae | 4.44 | F2 IV |
| γ1 Cae | γ1 Cae | 4.55 | K2 III |
| β Cae | β Cae | 5.04 | F3 V |
| δ Cae | δ Cae | 5.07 | B2 IV-V |
「Gravity Merge」の星座帳にちょうこくぐ座を灯そう
PLAY GRAVITY MERGE