CETUS

くじら座 ― 秋の南天に横たわる海の怪物

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Constellation artwork © Johan Meuris / Stellarium — Free Art License (recolored & repositioned for display)

略符
Cet
最も明るい星
Deneb Kaitos
観測時期
秋(北半球)
面積順位
4th
日本での見つけやすさ
★★★★☆
見えるが暗い・小さい

概要

くじら座は、秋の宵の南の空に大きく横たわる星座です。面積は88星座中4位と広大ですが、2等星が2つあるだけで、あとは3〜4等星が点々と並ぶ地味な姿。うお座とみずがめ座の南、「秋のひとつ星」フォーマルハウトの東側に、頭を東・尾を西へ向けて伸びています。

いちばん明るいデネブ・カイトス(β Cet、等級2.04)は約96光年の橙色の巨星で、くじらの尾にあたります。東の端の頭にはメンカル(α Cet、2.54)が赤く光ります。ふたつのあいだをつなぐ胴体のあたりには、太陽にとてもよく似た近距離の星タウ星(τ Cet)も含まれています。

くじら座を語るうえで外せないのが変光星ミラ(ο Cet)です。約11か月の周期で2〜3等の明るい星になったり、肉眼では見えない10等まで暗くなったりを繰り返し、「変光星」というものが知られるきっかけになった星です。

見つけ方

10月から12月の午後9時ごろ、南の空の低めの位置を見ます。まず、南の空にひとつだけ明るく見える1等星フォーマルハウト(みなみのうお座)を見つけ、その左(東)上へ目を移すと、ぽつんと光る2等星があります。それがデネブ・カイトス。ここがくじらの尾で、東京付近では高さ35度ほどです。

デネブ・カイトスから東へ、3等星のη星・θ星・ζ星をたどると胴体です。さらに東、うお座とおうし座の間に、5つの星が小さな五角形を作っているのがくじらの頭で、その中でいちばん明るい赤っぽい星がメンカルです。頭は高さ50度を超え、尾よりずっと見やすい位置に上がります。

ミラは胴体と頭のあいだ、五角形の頭から南西へ下りた位置にあります。明るい時期なら3等星として星座線の一部に見えますが、暗い時期には星座の形から抜け落ちてしまいます。「あるはずの星が無い」ことに気づいたら、それがミラの変光です。

神話と文化

ギリシャ神話では、くじら座は海神ポセイドンが送り込んだ海の怪物ケートスです。エチオピア王妃カシオペヤが娘アンドロメダの美しさを海の精たちより上だと誇ったため、怒った海神は怪物に国の海岸を荒らさせ、王女は怪物への生けにえとして岩に鎖でつながれました。

怪物が王女に迫ったとき、メドゥーサを討ち取った帰りの英雄ペルセウスが現れ、メドゥーサの首を見せて怪物を石に変えた(あるいは剣で倒した)と語られます。ケートスは本来「大きな海の獣」の意味で、のちにくじらと訳されましたが、古い星図ではうろこと巨大なあごをもつ怪物として描かれています。

星の名はアラビア語に由来し、デネブ・カイトスは「くじらの尾」、バテン・カイトス(ζ Cet)は「くじらの腹」、メンカルは「鼻の穴」を意味します。中国の星座では、頭の五角形の星々は天の穀物倉「天囷(てんきん)」、デネブ・カイトスは土木をつかさどる官職「土司空(どしくう)」と見られていました。

星の豆知識

ミラ(ο Cet) — 1596年にドイツのダーフィト・ファブリツィウスが見つけた星で、のちに周期的に変光することが確かめられた最初の例です。1662年にヘヴェリウスが「不思議なもの」を意味するミラと名づけました。約332日の周期で明るさが数百倍も変わる赤色巨星で、寿命の終わりに近づいて外層が大きく脈動しています。2007年には紫外線観測衛星GALEXが、ミラが宇宙空間に残した長さ13光年の彗星のような尾を発見しました。

タウ星(τ Cet) — 約12光年にある、太陽より少し小さく、明るさは半分ほどのG型の主系列星です。肉眼で見える太陽型の星としては最も近いものの一つで、地球外知性の探索(SETI)の対象として早くから注目されてきました。周囲に塵の円盤があり、複数の惑星候補も報告されています。

デネブ・カイトス(β Cet) — 約96光年の橙色の巨星で、くじら座でいちばん明るい星です。太陽の約17倍の半径をもち、中心部でヘリウムを燃やす段階にあると考えられています。バイエル符号はβ(2番目)ですが、実際にはα星のメンカルより明るく、こうした入れ替わりは星座の中でよくあります。

銀河 M77 — くじらの頭の近くにある約4,700万光年の棒渦巻銀河で、中心部が異常に明るく輝く「セイファート銀河」の代表例です。中心の巨大ブラックホールにガスが落ち込むエネルギーで輝いていて、地球から最も近いセイファート銀河のひとつとして活発に研究されています。

Gravity Weaver での攻略

くじら座は、ゲームでは6ステージ構成の星座。尾のデネブ・カイトスから始まり、η星、ι星、τ星、ミラ、頭のメンカルの順に、尾から頭へと灯していきます。星座の登場順はプレイごとに変わり、日本で見つけにくい星座ほどゲームでも出にくくなっています。

主役ギミックは Pulsar(パルサー)。ミラの脈動にちなんで、中心の点滅と同心円リングが次の発射タイミングを予告し、パルス発射中は太陽のかけらと隕石が外側へ押し出されます(破壊はされません)。リズムを読んで「無音時間」に通過するのがコツで、はじき飛ばされても引力場で軌道を引き戻せます。

尾から頭までの道のりが長く、星座の中でも移動距離の大きいステージが続きます。減速雲や重力流が加わる後半は、パルサーの周期に合わせて引力線で一気に距離を稼ぎ、ゴール手前で小さな引力場に受け止めさせる二段構えが安定します。

くじら座を本編で描いて、集めよう

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主な星

星名 バイエル符号 等級 スペクトル型
Deneb Kaitosβ Cet2.04K0 III
Menkarα Cet2.54M2 III
Mira(変光星)ο Cet2〜10M5-9 IIIe
Deneb Algenubiη Cet3.46K2 III
Kaffaljidhmaγ Cet3.47A3 V
τ Cetτ Cet3.49G8 V
ι Cetι Cet3.56K2 III
Baten Kaitosζ Cet3.74K0 III

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